いくつかの学びを経て
まだトライアンドエラーの繰り返しだと思いますがオールシーズン戦略(後述)、コア&サテライト戦略(後述)をかけ合わせていきます。基本的には配当を受け取る考えですが、中長期的には投資信託のほうが配当による税金分が不要になるので主軸にシフトしていく予定です。
秋元康氏の失敗談
他人の失敗から学ぶことは多いといいますが、今ではアイドルグループのプロデューサーとして、また古くは作詞家、放送作家として有名な秋元氏。彼はフジテレビ系でアイドルグループのはしりであるおニャン子クラブを誕生させました。さぞ儲かったかと思うと権利関係ではテレビ局にいいようにやられてしまったといいます(伝聞なので詳細は不明ですが)。そこから捲土重来とばかりに昨今のAKB48をはじめとするアイドルグループへの誕生となり、その際、できるだけグループに関わりを持ち利益や権利に関わることにしたと言います。氏の成功は、苦い経験があったからこそということもできます。
失敗を失敗で終わらせない。
さまざまなエピソードで自分の心に響く内容はだいたい同じでした。一度や二度の失敗は失敗ではない。何もしないであきらめるほうが、よほど失敗である、と。
2000年初頭、世間はITバブルに湧いており、起業した者、株でお金持ちになった者など、その後のバブル崩壊も含めて、華々しい時代がありました。幸か不幸か、若かった私は、悔しい思いをしながら、そのときの投資は一切近寄ることができなかったのです。そして、バブルとは言わないまでも、いまでいう資産形成に少しずつ興味を持っていくのでした。秋元氏も1度で成功していない。チャンスはまた来るだろう、と。
ビットコインとの出会い
ITバブルとは別に若き日の私は仕事のほかに、興味を持っていることがたくさんありました。地域おこし、暗号(数学)、金融など素人なりに知りたいという好奇心は旺盛でした。
私がはじめてビットコインの存在を知ったのは2013年から14年初頭のNHKの特集だったと記憶しています。当時の私の関心はビットコインではなく、ユーロ圏の小国キプロス共和国の経済危機でした。キプロス危機はキプロスショックとも言われ2009年のギリシャショックを遠因としてキプロスの銀行融資や債券投資が大きな損失を招きます。その経済的混乱に対しEU(欧州連合)やIMF(国際通貨基金)に助けを求めた経済危機のことを言います。主要産業が観光しかない小国キプロスは国の発展を金融に託しました。
その結果キプロスはGDP(国内総生産)がユーロ圏全体の0.2%でしかないにも限らず、銀行資産はGDPの8倍、預金残高は4倍にも達しました。ギリシャショックにより各国の経済が衰退するなか、キプロスも無傷ではいられませんでした。金融立国への道のりは、ギリシャショックから立ち直る過程で頓挫します。
もともとギリシャと経済的関係が深かったキプロスは銀行資産の3分の1がロシアマネーだと言われていました。しかも、そのロシアマネーも多くは資金洗浄(マネーロンダリング)が疑われていたのです。そのためEUに支援を求めたものの救済側のドイツやフィンランドが厳しい支援策を提案しました。この預金者に厳しい対応はEUでの悪しき前例になるかもしれないという意味でEU各国に不安を与えるものでした。
結果的にキプロスはこの厳しい支援策を飲み、2015年には銀行システムは正常化を迎えることになります。このようにキプロスという小国は金融危機により国民生活まで大きな影響を与えることになります。2013年当時、キプロスという小さな経済圏が完全に行き詰まっているなか、市民の生活に目を移すと市場では物々交換が行われていました。そして、その手段のひとつとして市民はビットコインの活用をはじめていたのです。
奇貨居くべし
きかおくべし【奇貨居くべし】
『史記』呂不韋伝の中の言葉、「此奇貨可レ居」から出た語。珍しい品物だから、今買っておけば後で利益を得る材料となるだろうの意で ) 得難い機会だから、のがさずこれを利用しなければならないという意味で言われる。
ITバブルに乗ることができなかった自分がビットコインを調べるうちに、これは持っておくべきものだと思ったのでした。そして当時、一生分の宝くじを買ったと思って、なけなしのお小遣いをすべて注ぎ込みました。それ以来、宝くじは一切買っていませんが、今ではもっとビットコインを買っておけばと思うこともしばしばです。当時5万円くらいのビットコイン。今では1000万円を超えるまでになりました。
当時は、ビットコインをはじめ、その根幹技術であるブロックチェーンは、どれくらい評価されるか未知数でした。さらにNEM、モナコイン、ビットシェアーズやDASH、ライトコインなど何が来るか(将来的に有望か、投資効率としてビットコインを上回るか)わからないまま投資するのは、とても勇気がいることでした。
ビットコインを持ち続けるのも楽じゃない
結果的にビットコインが1000万円を超えるまでになったのですが、そこに至るまでの道のりは簡単なものではありませんでした。投資詐欺やビットコインの保管、ブロックチェーンの分岐の問題や新規コインの誘惑、ビットコインの将来性について政府の対応やコンピューターの発展など不確定要素が突如として湧いては消え、消えては湧いてくるのでした。
かなりの高揚感と不安を抱えつつ、近年では企業や国でさえビットコインを持つようになり、日本以外の世界ではETF(投資信託のようなもの)まで認められるようになりました。
先行きは不透明とはいえ、数年前の不明瞭さとは比べ物にならないほど、見通しが良くなってきたと言えます。
5ヶ年計画の途中
将来的な事業資金捻出のために5年間をかけて、ビットコインの一部を売るようにしています。今年は3年目にあたります。ビットコインは持っていれば将来的に高騰する確率が高いのは十分承知していますが、日本国内だと税率が高いのも事実です。雑所得で所得税と住民税が重くのしかかります。
そこで将来的な価格の未確定要素を現実益に変えていくために5ヶ年計画として換金し、資産運用の原資としています。
資産運用のために
資産運用のためにいくつかの投資戦略をミックスして検証しながら自分なりの運用方法を確立していこうと模索しています。
コア&サテライト戦略
主軸となるものを7割、ハイリターンの期待できるものを3割というバランスで持つことを目指しますが、現在ではその比率はそのまま当てはまるものではなく、将来的にそれくらいの比率に収束していけたら良いなと考えています。
コアは日本株では三菱UFJ銀行株、米国株ETFであるTLT、来年以降はオルカンに注力していこうと考えています。サテライトとして米国株の個別銘柄であるテスラ(TSLA)とシフトフォーペイメント(FOUR)に期待しています。今後はビットコインを利確し、税引き後の資金が資産運用にまわるのですが、高配当と高成長の分配をしっかり見極めながら買い進んでいこうと思います。
バイアンドホールド戦略
端的に言うと、売ったり買ったりしないで、買ったらずっと持ち続けようという作戦です。そもそもビットコインの利確で追加資金が予定されていますので、一度のたくさん買うというより、毎年買っていく予定ですので、気になる個別銘柄やETF、投資信託をバランスを考えて拾っていくつもりです。
当初は高配当や優待銘柄を考えていましたが、高配当過ぎて成長が見込めないものは排除して、また優待は突然の廃止もありますので、ふるさと納税くらいにして優待はよほどのことが無い限り、その銘柄を買う理由が今のところ優先順位としては低いです。(でも、いい条件となれば持っててもいいと思っています)
オールシーズン戦略
オールシーズン戦略は著名な投資家レイ・ダリオによって提唱されたポートフォリオ戦略の一つで、異なる経済状況においても安定したリターンを目指すことを目的としています。この戦略は、経済の4つの主要なフェーズ(インフレ、デフレ、経済成長、経済縮小)に対してバランスの取れた資産配分を行うことで、リスクを分散させることを狙っています。
- 株式: 経済成長期に強いリターンを期待できます。 → 下落も限局的な高配当銘柄が候補
- 長期国債: デフレや経済縮小期に価値が上がりやすい。 → 米国債権ETFが候補
- 中期国債: 株式と長期国債の間を埋める役割を持ち、安定性を提供。 → 為替ヘッジあり社債が候補
- 金: インフレ期に対するヘッジとして機能。 →ビットコインで代用
- コモディティ: インフレ期に価値が上がる傾向があります。 →ビットコインで代用
ポートフォリオを安定的に大きくするには
ちょっとした金額をギャンブル的に、または短期間で30%とか50%の利益を出すのはそれほど難しくないでしょう。当然その逆もありますけれど。そのような投資の仕方ではなく、かなりまとまった資産運用ともなれば、それに見合った計画と検証、知識・胆力が求められるものだと思っています。
ここではあと3年ほど掛けながら、自分の老後資金の資産形成の根幹を作るべく、コア&サテライト戦略、バイアンドホールド戦略、オールシーズン戦略をミックスして、限られた資金のなかで最大化をはかっていくつもりです。
ひとつのゴールが事業資金が必要となる2030年、その2年前となる2028年に資産形成の根幹(投資方針が決まって揺らがない状況)になっているように、徐々にリバランスを進めていく予定です。
新NISAとかiDeCoとか、まだまだそちらとの調整が進んでいないのですが、走りながら考え、考えながら走っていくしかないと考えています。
経過
コア
日本株 8306三菱UFJ銀行
米国株 TLT(iShares 20+ Year Treasury Bond ETF)
サテライト
米国株 TSLA
米国株 FOUR
引き続き銘柄研究、資産形成研究を続けてまいります。
コメントを残す