ビットコインについて考える
資産形成にビットコインは有効か、ここで考えてみましょう。
1.投資対象として適切か
上限
ビットコインには発行上限があり、2100万枚(2100万単位)である。ただ誤解がないように注意していただきたいのが、下8桁までカウントできるので、1BTC=1億satoshiであり、0.1btcでも0.01btcでも購入できる。ただ上限があるので、株式や債券のように、また各国通貨のように新規に発行できない。つまり希薄化することがない。お金には「尺度」「交換」「保存」の機能があり、なかでも上限があり希釈化されないことから価値の保存に長けているといえる。
価格がついた段階で勝ち
ビットコインは根源的価値が計算式であらわせないために無価値といわれることがある。これは計算式がないのであって、価値がないのではない。人間側が勝手に理解できない(評価できない、評価する数式が用意できない)と言っているに過ぎない。
ビットコインを理解するにはブロックチェーンやマイニング、取引所などビットコインに関する生態系を理解しなければならない。(ここでは初歩的なことだとして割愛する)そのため、1円でも価格がついたら、取引が可能であり、発行上限のあるビットコインと発行上限のない各国通貨では、仮に各国通貨がお金を刷って希薄化するようになれば相対的に価値を保存している評価は高まらざるを得ない。
当然、取引に際し、参加者(売り手・買い手)の資金需要や世界各国の経済情勢などさまざまな影響が短期的にはあるだろう。それでも、どうにか価値の保存を願う人類からすればビットコインは金現物の上位互換といわれるポジションをほぼ手に入れようとしている。
投資対象
既存の資産形成のテキストであっても債券と株式(投資信託やETF含む)くらいでしか投資対象として考えていない(いわゆる伝統的資産と呼ばれるもの)。オルタナティブ投資(農産物・鉱物、不動産等の商品、未公開株や金融技術が駆使された先物、オプション、スワップ等の取引)でさえ、投資の対象としてどうかという議論があるわけだが、それは商品性によるものではなく、個人の金融リテラシーによるところが大きいのではないだろうか。
またビットコインは、取引所・販売所として各国通貨に替えることができるので、ある程度インフラは整っているといえる。
ドットコムバブルの頃はインターネット関連銘柄の株を上場前に手に入れるのはほぼ無理だった。今回はブロックチェーン技術として一般人もビットコインを通じて投資する可能性が広がっている。ビットコインを持つ=ブロックチェーン技術を応援するといっても過言ではない。
ビットコインを価格でしか見ない人はブロックチェーンの意義がわかっていない。ブロックチェーンの可能性にBETできる人は、そのような企業ではなく、ビットコインを買えばいい。
2.金融リテラシーとして自分にふさわしいか
1%
たとえば、自分の全財産の1%をビットコインに振り向ける。仮にその額がゼロになったら損失はそれまで。数年で2,3倍になればそういうもの。20年持っていて何倍になるか。(ちなみに金現物のお話。2004年における金相場の平均は1gあたり1545円。2024年12月末時点の価格は14472円で20年で9.3倍)
これは自分の資金需要や資産形成の話しであり、ポートフォリオに組み込むかどうかはリスク許容度やビットコインに対する理解、将来性など総合的に自己判断するものである。ただ前述したように1%という自分の資産形成に上振れる可能性があるものを用意しておく商品として価値があるものではないだろうか。
ETF
金現物の話しがどこまでトレースできるか不確定要素もあるが、ETF上場前の2003年、金価格は約400ドル/トロイオンス(toz)であったが、2004年の上場以降、価格は急激に上昇した。2011年には1,600ドル/tozを記録し、2023年現在は約2,000ドル/tozで推移しており、20年間で約400%の上昇となった。物の価格というのは、すべからく買い手が多ければあがる。ETFは現物を買えない人(つまり機関投資や大企業、年金運用者、国家など)に購入する機会を与える。ビットコインの保管や盗難リスクを極限までなくすのがETFだからだ。ETFがもたらす投資の参加者増加は、インパクトを持って向かい入れられたし、今後もその威力を知ることとなるだろう。
ドルコスト平均法
よくネットを見渡すと、投資をやっていない人ほど投資は簡単だという。「安いときに買って、高いときに売ればいい」と。
この言葉にどこに誤りがあるかがわからなければ投資をすることを諦めたほうが良い。答えから言うと「未来は誰にもわからない」ということだ。いつが安いのか?いつが高いのか?すべては結果論であり、そのとき安いと思っても、さらなる下落に見舞われることもある。そのとき高いと思っても、さらに高騰、急騰することもある。もちろんビットコインはいつ下落するのか、高騰するのか、わからない。毎年12月に高騰することも多かったが必ずしもそうではない。半減期の翌年に高騰することもあったが、これからもそうなるとは限らない。
ただ、今のところ、必ず数年ごとにATH(All Time Hig;過去最高値)を更新しており、瞬間的に誰も損をしていないタイミングがなんどとなく訪れている。
それらを考えると、もはや持っているか否かが重要になってくる。そして、定期的に(毎月でも毎週でも)今の価格に惑わされずに数年先を考えて買い集めていくことが投資の意義があるのではないだろうか。
3.ビットコインの未来は明るいのか?
すぐに思いつく限り、もしくはネットで言われている言説について、それはリスクなのか?
GOX(取引所、セルフ)
その昔、マウントゴックスというビットコイン取引所があり、ビットコインを詐取された事件があったのですが、ビットコインを取り出せない状況をGOX(ゴックス)というスラングが誕生している。個人管理や取引所のハッキングなど不測の事態に対応できるリスク管理が必要となる。
量子コンピュータ
量子コンピュータが暗号の計算を突破できるとする言説があるのも事実。ただ実装に至っていない。いずれ量子コンピュータが使用可能になるとしてもビットコインを狙い撃ちする理由は少ない。暗号を突破して、ビットコインを手に入れるというより、そのシステムを破壊するので、大金が手に入ることはない。しかも、ビットコインの暗号が突破されるのであれば、電子メールやインターネット全般、さらにいうと既存の銀行やクレジットカードなどのセキュリティは無意味になるので、ビットコインだけの被災にはならない。
ブロックチェーン
もしブロックチェーンがなんらかのトラブルに見舞われたら信頼が消失する。その意味は、ただ直ればいいというレベルではなく、ビットコインの価値の否定にまで直結する。そのテクノロジー=信頼感を確認しておくことがある。少なくとも10年は止まらず動いているために、ブロックチェーン技術=ビットコインの価値というようなところもあるけれど。
ナカモトサトシ
ビットコインの多くをナカモトサトシという人物、もしくはグループが持っている事実。ただこれはいまだかつて売却されたことがないので、サトシは死んでいる、もしくは取り出せない状態なのではないかという推測も。
北朝鮮
北朝鮮をはじめ世界に悪影響がある国家がビットコインを数多く持っていた場合、ビットコインの使用を拒否する動きができるかもしれない。
4.ディストピアにみる希望
政情不安に備える
政府や中央銀行の金融政策をどこまで信用できるか。人間がマクロ経済をどこまでコントロールできるのか。ビットコインではなく、金融市場全般に言えることだが、個人として金融資産を守るのは、やはりビットコインが選択肢に挙げられるのではないだろうか。仮に日本、中国などで戦争があり規制があったとしても、米国や他の国の税制や規制の影響を受けないような国に資産を持ったまま移動できることは意義のあること。もちろん戦争や災害など起きてほしくないが、今の日本ではそのような非常時を前提としてないので、銀行や自宅など資産価値が保たれると思っているけれど、これから不安定な時代を生き抜くためには、そのようなリスクも念頭に置くべきかもしれない。
未来人は買えない
不動産の地価が公開されると、冗談交じりに昔、銀座の土地を買っておけば今頃、大金持ちだったなと。それは昔でもそこそこ大金であったのに違いないが、与太話ではよくあることである。物の価格は買い手が多ければ上がり、売り手が多ければ下がる。ビットコインの上限は一定であり、お金はいくらでも刷ることができる。
ビットコインはそのプログラムから4年に1度半減期というものがあり、計算競争の結果与えられるビットコインが半分になっていく。2025年の今は3.125btcだ。2028年にはその報酬も半分になる。
半分になるから損をするかというと、むしろ今までの半減期はビットコインの希少性を演出してきた。その成果があってか、価格は順調にあがっている。今後もそうなる可能性は高いが、推測に過ぎず、それが短期的な価格の乱高下と無関係とはいえない。
ビットコインはインターネット上で支払いを円滑にするという。つまりデジタルのお金であり、クレジットカードやPayPalよりも便利になる可能性を秘めている(現状はデジタルゴールド的な立ち位置が近いようだが)。ひとつの材料としてインターネット人口というものを考えると、今後のビットコインの潜在的な購入者を知ることができる。
つまり、インターネットにアクセスでき、今現在ビットコインを買える人が今後は増えていくであろうということである。しかも、将来的な高騰の備えるのであれば、短期的な売買をするよりも買って持っていればよい。場合によっては寝かせておく人もいるだろう。少なくとも未来人は今の価格で買えないのである。
さいごに
ビットコインがどうなるかというのは、日本の株価がどうなるのか、世界の情勢がどうなるのかと似ているような視点ですが、ビットコインはより価格が明確にわかるもの。また多くの人が参加すればするほど価格の変動は減ってくるもの。
そして、仮想通貨や暗号資産などいろいろな表現で揶揄されることがあったけれど、ビットコインはビットコインとしての地位を確立するようになるだろう。
そのときに、知っていたけれど持っていない、知っていたけれど怖かった、知っていたのに、、、とならないように今一度、ご自身の金融リテラシーとコンピューターサイエンスなどさまざまな情報を知り得る環境にいるので、冷静な判断を下してみてはいかがかと思う。
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